腎臓には大きく分けると次の6つの働きがあります。
- 01不要なもの(老廃物)の除去
- 02余分な水分の除去
- 03血液中の電解質(Na、Kなどのミネラル)を一定に保ち、体内を弱アルカリ性に保つ
- 04造血ホルモンの産生 (→血を濃くする)
- 05ビタミンDの活性化 (→骨を強くする)
- 06昇圧物質(レニン・アンギオテンシン)の産生 (→血圧を上げる)
腎臓は尿をつくる器官です。腎臓は腰の少し上の背中側に背骨をはさんで左右に1つずつあります。人が摂取した食物は栄養分を吸収したのちに、水に溶けやすいものが尿として、水に溶けにくいものが便として排泄されます。
腎臓の働き(腎機能) = こし出す能力=糸球体ろか量= eGFR
クレアチニン (Cr)から計算したeGFR (推算糸球体ろ過量; ml/min)が60ml/min未満に低下した状態が3ヶ月以上継続してくると慢性腎臓病 (CKD)の診断となり、更に低下すると腎不全さらには透析が必要となることがあります。
腎臓の働きが低下すると、さまざまな機能に障害が起こります。
尿による老廃物の排泄能の低下や、からだ全体の調節機能低下、腎臓でつくられるホルモン分泌の悪化などです。その結果、たんぱく尿や血尿、むくみや倦怠などの症状があらわれます。
糖尿病、高血圧、高脂血症などの動脈硬化性疾患血管炎症候群やループス腎炎などの膠原病性疾患
急性・慢性糸球体腎炎、急速進行性糸球体腎炎など
多発性のう胞腎、アルポート症候群など
薬剤性腎障害、尿路感染症、脱水や外傷による腎障害
腎臓病の原因 (正確な病気の成り立ち)を診断出来れば、腎臓の予後を予測することが可能です。採血検査、尿検査、腹部エコー検査、腎生検検査(腎生検検査は当院では出来ないので提携病院にご紹介いたします)等の結果から、適切な治療方針を決定することで最良の治療方針を決定します (原因によりステロイドや免疫抑制剤の使用)。
腎臓病の方の血圧目標値