やましろ内科クリニック

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腎臓内科

What is kidney function腎臓の働きとは

腎臓内科

腎臓は尿をつくる器官です。腎臓は腰の少し上の背中側に背骨をはさんで左右に1つずつあります。人が摂取した食物は栄養分を吸収したのちに、水に溶けやすいものが尿として、水に溶けにくいものが便として排泄されます。

腎臓には大きく分けると次の6つの働きがあります。

  • 01不要なもの(老廃物)の除去
  • 02余分な水分の除去
  • 03血液中の電解質(Na、Kなどのミネラル)を一定に保ち、体内を弱アルカリ性に保つ
  • 04造血ホルモンの産生 (→血を濃くする)
  • 05ビタミンDの活性化 (→骨を強くする)
  • 06昇圧物質(レニン・アンギオテンシン)の産生 (→血圧を上げる)

腎臓の働きを見る検査には大きく2つあります。

  • 01血清クレアチニン値 (Cr; mg/dL、正常:おおよそ1.0mg/dL未満) →高いと異常値
  • 02推算糸球体ろか量 ( eGFR ; mL/分、正常:おおよそ100mL/分 )
    血清クレアチニン値、年齢、性別から計算します →低いと異常値

¨腎臓の働き¨の低下とは…

腎臓の働き(腎機能) = こし出す能力=糸球体ろか量= eGFR
クレアチニン (Cr)から計算したeGFR (推算糸球体ろ過量; ml/min)が60ml/min未満に低下した状態が3ヶ月以上継続してくると慢性腎臓病 (CKD)の診断となり、更に低下すると腎不全さらには透析が必要となることがあります。

腎臓の働きが低下すると、さまざまな機能に障害が起こります。
尿による老廃物の排泄能の低下や、からだ全体の調節機能低下、腎臓でつくられるホルモン分泌の悪化などです。その結果、たんぱく尿や血尿、むくみや倦怠などの症状があらわれます。

On the cause of kidney disease腎臓病の原因について

腎全身血管の病気
全身血管の病気

糖尿病、高血圧、高脂血症などの動脈硬化性疾患血管炎症候群やループス腎炎などの膠原病性疾患

腎臓自体の病気
腎臓自体の病気

急性・慢性糸球体腎炎、急速進行性糸球体腎炎など

遺伝性疾患による病気
遺伝性疾患による病気

多発性のう胞腎、アルポート症候群など

そのほかの原因
そのほかの原因

薬剤性腎障害、尿路感染症、脱水や外傷による腎障害

Treatment of kidney disease腎臓病 (CKD)の治療

原因を取り除く

腎臓病の原因 (正確な病気の成り立ち)を診断出来れば、腎臓の予後を予測することが可能です。採血検査、尿検査、腹部エコー検査、腎生検検査(腎生検検査は当院では出来ないので提携病院にご紹介いたします)等の結果から、適切な治療方針を決定することで最良の治療方針を決定します (原因によりステロイドや免疫抑制剤の使用)。

残っている腎臓組織の荒廃を防ぐ

血圧のコントロール (降圧薬・減塩による蛋白尿減少が目標)

腎臓病の方の血圧目標値

  • 65歳以下➡130/80mmHg以下(自宅では、125/75mmHg以下)
  • 65歳以上の方は状況に応じて➡140/90mmHg以下(135/85mmHg以下)
その他の薬物療法(体内の細胞が働きやすい環境を維持する)
  • 老廃物の除去⇒ 活性炭
  • 余分な水分の除去⇒ 利尿薬
  • 血液中の電解質を一定に保ち、体内を弱アルカリ性に保つ⇒ K吸着剤、重曹
  • 造血ホルモンの産生⇒ エリスロポエチン製剤
  • ビタミンDの活性化⇒ ビタミンD製剤

腎臓を更に悪化させる原因を避ける

  • 解熱鎮痛剤の使用を極力避ける
  • CT, MRI, 血管撮影の際に使用する造影剤に注意が必要
  • 抗菌薬の種類によって、腎臓の働きに影響が出るので注意
  • 脱水に注意
  • 過度な運動は避ける (適度に)
  • ストレスをためない
  • 禁煙
  • 感染の予防 (手洗い・うがい)
腎臓病の進行を食い止めるため、当院は皆様を手助けいたします。